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* category: 展覧会

『ファッションとアート 麗しき東西交流』@横浜美術館 内覧会に行ってきました 

2017.04.27
Thu
15:18

 横浜美術館で6月25日まで開催中の『ファッションとアート 麗しき東西交流』展(公式サイトはこちら)で開催されたミニ内覧会に参加してきました。夕刻に集合、別室ですこし展覧会の意図やこぼれ話をうかがってから、イヤホンガイドを手に(耳に?)担当学芸員さんについて展示室をまずまわります。そして閉館後には部屋ごとに区切って自由鑑賞および撮影(一部NGあり)タイムに。
 関係者のみなさま、すばらしい機会を与えてくださりありがとうございました!

IMG_0609.jpg
*展覧会カタログ。
 チラシよりも英語タイトルがわかりやすいので選んでみました。
 The Elegant Other: Cross-cultural Encounters in Fashion and Art"
 原題の「麗しき」は英訳にはないのですが、代わりに"The Elegant Other"(「優雅なる他者」とでもいうのでしょうか)という文言が。横浜をゲートとし、〔外〕から入ってきたもの。そして〔外〕へと出ていったもの。こちら(日本)にもあちら(欧米)にも、海を隔てた相手へのあこがれ、麗しいなあ……真似たい、あんなふうになりたい、というまなざしがあった。ということを示唆しているのだと思います。

 チラシ、カタログの表紙、美術館の外に置かれた看板エトセトラに使われるこの図版は、
・ターナー〔イギリス〕デイ・ドレス/1872年頃/京都服飾文化研究所(以下KCI)蔵
です。 形はまごうことなきドレスですが、布の意匠や刺繍は和風ですよね。それもそのはず、このドレスは綸子の小袖をほどいてバッスルスタイルにしたものだそうです。
 西洋→日本という流れだけでなく、日本→西洋。そして、その両方があってこそ生れたドレスがキービジュアルになっているのも納得です。もちろん、このドレス自体のすばらしさ美しさがあってことだけれど。

 いただいたプレスリリースも参考にしつつ、個人的〔みどころ〕をあげると。
・ドレス美しい! 細部まで見るのが楽しい。

・横浜で生れ、海外へ出て行った工芸品も一緒に展示されていたりする。初代宮川香山の花瓶やカップ&ソーサー、芝山細工の屏風や飾棚(開港記念資料館で昨年開催された芝山漆器の展覧会紹介はこちら)……。
 特に、椎野正兵衛商店(S.SHOBEY)のドレッシングガウンが嬉しかった。2002年に四代目が再興したお店のものではありますが、わたしも何枚かスカーフ(&ちいさなバッグ)を持っているからです。→ ウェブサイトはこちらです。

2IMG_0537.jpg
・手前のケースに初代香山のカップ&ソーサー、衝立は芝山細工、手前と奥の女性用ドレスは椎野正兵衛商店の輸出用室内着(ギャラリートークでうかがった話ですが、現在の所有者のKCIが海外で購入し調べていたら、SHOBEYのタグが出てきてわかったとのことです)。
 このように、ドレスだけを展示するのではなく、「人がその事大空間に立ち現れているようにしたい」(ギャラリートークより)との狙いを具現化した展示も何場面かありました。

・絵画や版画などから、どのように「あちら」のものが受容されていったかうかがえる。
6IMG_6966.jpg
*左:月岡(大蘇)芳年 <<風俗三十二相 遊歩がしたさう 明治年間 細君之風俗>> 1888年 KCI蔵
 右:月岡(大蘇)芳年 <<見立多似尽 洋行がしたい>> 1878年 KCI蔵
 右は全体で見ると着物姿なんだけど、その下にシャツ着てたり、模様がチェックだったり。楽しい。
 これを見て朔太郎の「ふらんすへ行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠し/せめては新しき背広をきて/きままなる旅にいでてみん」を思い出しました。『純情小曲集』に入っている「旅上」の冒頭ね。1925年刊なのでだいぶあとのものではありますが……。

 では、ここからは写真+紹介(とコメント)で。
*このブログ記事に掲載した写真は、展覧会紹介記事に掲載するため特別の許可をえて撮影したものです。


・第1章 東西文化の交差点 YOKOHAMA
 上で紹介したS.SHOBEYのドレスなどもこの章です。
 
1IMG_6957.jpg
 日本製 輸出用ティー・ガウン〔リバティ商会取り扱い(推定)〕 1895年頃 KCI
 ラファエル前派の絵画を思わせる中世風のハンギング・スリーブのドレス。でも刺繍は菊。ピンクの色合いがきれいでした。

3IMG_6959.jpg
 左:日本製 輸出用イヴニング・コート 1903年頃 KCI
 右:飯田高島屋 輸出用イヴニング・コート KCI
 白(っぽい)地に白っぽい糸で刺繍ってぜいたくなおしゃれ。
 このどちらか(ぜひ現物を見てね!)に浜千鳥の意匠が用いられているのですが、デザイン化されてるし、西洋のひとは鳥だってわかったのかな? と考えながら見るのも楽しい、という内容の学芸員さんコメント。 


・第2章 日本 洋装の受容と広がり
*上で紹介した版画はこちらのセクションから。
 
4IMG_6964.jpg
 五姓田義松<<細川護成像>> 1887年 横浜美術館
 油絵+洋装の日本人を描いた一枚。渡欧時の肖像をあちらに留学していた画家に描かせたもの。

 このセクションに展示されていた鏑木清方の絵が美しかったし興味深いのですが、写真NGでした。
 外国の楽器でヴァイオリンがよく手にされているのは、持ち運びのたやすさももちろんあるだろうなあ。
 と、ついでに、〔朔太郎は日本で最初にマンドリンを演奏したひとのひとりであった〕というトリビアを思い出しました(またもや時代がぐっと下がるわけですが)。

7IMG_6969.jpg
 薔薇柄の着物とか帯とか。着物姿でも、帯にちょっと工夫するぐらいなら「許される」という感覚があったそうです。そこから徐々に大物(着物そのものとか)になっていくのね。
 右のぱっきりしたデザインの葵桐花文様の道行コート(KCI蔵。昭和初期)では、与謝野晶子の『みだれ髪』装丁を思い出したよ。1901年出版。

5IMG_0553.jpg
 髪飾りや指輪などの装身具も、横浜美術館では初めて展示するそうです。
 ハイジュエリーは現存するものが少ないそうです。戦争で金属を供出した時代を経ているし。

9IMG_0551.jpg
 そして圧巻の、
 日本製 昭憲皇太后着用大礼服(マントー・ド・クール) 1910年頃 共立女子大学博物館蔵
 トレーンの長さは3m30cmで、成人男性五人が持ったそうです。
 ベルベットのマント、ブロケードのドレス、菊の模様。菊は明治になって、皇室だけのものとなっていったそうです。

8IMG_6978.jpg
 別の角度から撮ってみました。
 絵画は
 グイード・モリナーリ<<正憲皇太后肖像>> 1897年 東京都庭園美術館
です。お隣には同じくモリナーリの手による<<明治天皇肖像>>。 
 
 横浜美術館、この展示室は一回廊下的スペースに出てからまた入る位置にあり、角度も工夫してある正方形で、「キメ」に使うときあるよね。篠山紀信の『写真力』では百恵ちゃんの写真がこの部屋にあったことを思い出しました。

第3章 西洋 ジャポニズムの流行

10IMG_0565.jpg
 キービジュアルのドレスも登場。
 この展示室、面白いです。入って右手には日本製テキスタイルのドレスが並び、

12IMG_6984.jpg

13IMG_6989.jpg
 手前:ドゥーセ(フランス) デイ・ドレス 1890年頃 KCI蔵
 奥: ドゥーセ(フランス) デイ・ドレス 1893年頃 KCI蔵

11IMG_0562.jpg
 左手には西洋製だけれどテキスタイルやデザインに日本文様が取り入れられているドレスが並びます。

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 フランス製 ヴィジット(コート) 1890年頃 KCI蔵
さまざまな日本的「モチーフが絹糸で織り出された別布をコード刺繍でアップリケ」(カタログp.99より)。
 わかりやすい部分を大きめに写してみたつもりですが、わかりますか?

15IMG_0572.jpg
 アメリカ製シャトレーヌ(腰飾り)いろいろ。
 1880-90年頃 三菱一号館美術館蔵

16IMG_0574.jpg
 アシンメトリー(左右非対称)は「西洋には見られなかったもので、日本の美術・工芸品、あるいはきものから影響を受けたと思われる」(カタログp.100)
 ドゥーセ(フランス) デイ・ドレス 1897年頃 KCI蔵 

 きものの形は西欧(まずはパリ)のモードにも大きな影響を与えました。カタログから引用。

 20世紀初め、コルセットからの解放を願っていたパリ・ファッションは、きもののゆとりに目を向けた。女性を苦しめたコルセットはポール・ポワレによって流行遅れとされ、デザイナーたちはゆったりとした打掛を思わせるきもの風コートや、きもの風打合せ、帯風ベルトなど、きものに影響を受けたシルエットを発表した。抜き衣紋、裾を引いた着こなし、まゆ型(コクーン・シェイプ)など、こうしたスタイルは浮世絵に描かれたきもののイメージそのものだった。ファッション雑誌では女性たちが、コートを抜き衣紋で着こなし、お引きずりのように長い裾を引いている。振り返るポーズは、見返り美人さながらだった。
(カタログp.106)

17IMG_0602.jpg

18見返り美人

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 エイミー・リンカー(フランス) イヴニング・コート 1913年頃 KCI

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ジュール=ジョセフ・ルフェーヴル(フランス) <<ジャポネーズ(扇のことば)>> 1882年 クライスラー美術館蔵

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チャールズ・ウェブスター・ホーソーン(アメリカ) <<キモノを着て坐る女性>> 1923年頃 クライスラー美術館蔵

24IMG_0592.jpg
 ここで突然?
 内覧会で話題沸騰だったトラキチてきコート。まるで羽織。虎ズちゃんとシンメトリーなのだよ(で、『クライングフリーマン』という古いマンガを思い出しました)。
 バンゴン夫人(フランス) コート 1924年頃 KCI蔵
 虎の柄をバティック染めしてるそうです。
 
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 左:シャネル(フランス) イヴニング・コート 1927年頃 KCI蔵
「黒と緑のグラデーションの絹クレープに、金糸で菊文様を織り出している」とのこと(カタログp.124)。 
とても繊細。この質感、ぜひ実物を見てほしい。

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 右:モリヌー(フランス) イヴニング・ドレス 1926年頃 KCI蔵
 菊文様の織り出し。図案化した菊も美しいしリズミカルだし、なにしろこの織りに触れてみたい。

 最後の陳列のテーマは「平面の発想」です。カタログから引用します。
 
 第一次世界大戦後、服には活動性や機能性が最重視されるようになり、現代の服へと大きく変貌を遂げた。ヴィオネは、きものから触発された新しいデザイン概念を結実させた。直線的、平面的なデザインを提案し、1920年代、ウェストを締めつけない長方形の筒型シルエットとなってファッションを牽引した。
 また、これら平面的な服の素材として使用されたのが、アール・デコ期の装飾美術界で注目されていた漆や蒔絵のデザインと質感を思わせるテキスタイルや日本的な柄だったことも、この時代の服と日本との繋がりを幾重にも湿している。

(カタログp.132) 

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 右(上掲の記述に該当):マドレーヌ・ヴィオネ ウェディング・ドレス 1922年 KCI
 左:キャロ姉妹店(フランス):イヴニング・ドレス 1922年冬 KCI

 と、この展覧会を見て記事書いているうちに、むくむくと「新しい服がほしい」という気持ちになってきました。それも、布から選んだり……危険な衝動です! 今年は旅行の年だから誘惑に負けないようにしなければ。


[基本情報]
会   期:2017年4月15日(土)~6月25日(日)
会   場:横浜美術館
開館時間:10時~18時 (入館は17時30分まで)
      ※夜間開館:5月17日(水)は20時30分まで(入館は20時まで)
休 館 日:木曜日 (※ただし5月4日[木・祝]は開館)、5月8日(月)
主   催:横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
       公益財団法人京都服飾文化研究財団
       日本経済新聞社
後   援: 横浜市
特別協力: 株式会社ワコール、三菱一号館美術館
協   力: 日本宝飾クラフト学院、公益社団法人服飾文化研究会、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社
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* category: 展覧会

『これぞ暁斎!世界が認めたその画力』展@Bunkamura ザ・ミュージアム ブロガー内覧会に参加しました 

2017.03.26
Sun
16:51

 Bunkamuraザ・ミュージアムで4月16日まで開催中の『これぞ暁斎!世界が認めたその画力』展(公式サイトはこちら)。 美術館と古今東西の美術への深い愛にあふれるブログ「弐代目 青い日記帳」のtakさんがタッグを組んで開催されたブロガー特別内覧会に参加してきました。関係者のみなさま、すばらしい機会を与えてくださりありがとうございました。

 まずはチラシをご紹介。

IMG_5472.jpg
 モチーフになっているのは、<<地獄太夫と一休>>(明治4-22年)*1871-89年 です。画面左のなかほどで激しく踊ってるのが一休さん。その下には空の(皮を張ってない)三味線をつまびく骸骨が配されています。地獄太夫とは、一休が悟りに導いたとされる遊女だとか。

 この展覧会に行く前の暁斎のイメージはまさにこの絵。
 暁斎、わたしはこの二年ぐらいちょっと気になるひとでした。このブログで検索すると、昨年一月、山種美術館での内覧会『ゆかいな若冲、めでたい大観』の記事に、〔暁斎が好きみたい〕と書いています。今回のチラシに使われたものとは別のバージョンですが、上野の森で見た肉筆浮世絵展では一休さんと地獄太夫の絵が気に入ったようです。また、山種美術館で見たこのに通じるのはこの赤かな。というわけで、ギャラリートークつきの内覧会に喜んで参加してきました。

 で、今回学んだ、というか、覚えておこう! と思ったのは、
・暁斎は幕末~明治の時代を生きた人。1831年生れ、1889年没。
・ジョサイア・コンドー(「コンドル」という表記がおなじみ)なども弟子だった、幕末~明治における国際人のひとり。
・浮世絵は国芳のもとで学んだ。←当時8~9歳だったけど!
・国芳は猫、暁斎は蛙や烏。でも猫たくさんあった♪
・狩野派のもとで研鑽を積んだたしかな技量の持ち主。
・ジャンルもテーマもとにかく多彩。幽霊画、春画……中国絵画にしか見えない絵も描く。
・作品のムードもいろいろ。シリアスなものから笑える、風刺も。

 いくら特別に撮影を許可されたといってもオリジナルの筆致に及ぶべくもありません。16日までですからぜひ急いでザ・ミュージアムへ!

 ……と言いつつ、印象に残った&まあまあちゃんと撮れたかな、な絵をすこしご紹介します。

 *このブログ記事に掲載した写真は、展覧会紹介記事に掲載するため特別の許可をえて撮影したものです。
 
IMG_5442.jpg
・左 <<烏瓜に二羽の鴉>> 明治4-22(1871-89)年 ゴールドマンコレクション
・右 <<蔦絡む枯木に鴉>>明治4-22(1871-99)年 ゴールドマンコレクション
 二つ目の展示空間はコを左右反転した形で、ずらっと鴉の絵が並んでいました。その数なんと14枚。1881年に第二回内国勧業博覧会に出品した鴉の絵が事実上の最高賞を獲得した(そしてものすごい値段で売れた)ことから、暁斎には鴉の絵の注文が押し寄せ、それに応えてたくさん描いたそうです。ゴールドマンさんも30枚ほど所有してるとのこと。
 一言で鴉と言ってもポーズはいろいろだし、描き方もいろいろ。その中から赤も入ってる絵の並びをピックアップしてみました。

IMG_5445.jpg
 鍾馗さんの絵を並びで三枚。
・左 <<鍾馗と鬼>> 明治15 (1882)年 ゴールドマンコレクション
・中央 <<鬼を持ち上げる鍾馗>> 明治4-22(1871-89)年 ゴールドマンコレクション
・右 <<鍾馗と鬼>> 明治4-22(1871089)年 ゴールドマンコレクション
 第4章の「戯れる-福と笑いをもたらす守り神」には、この鍾馗さんのほかにも七福神の絵など。鍾馗さんは守り神として端午の節句に飾ることが多く、注文もたくさん受けただろうとのこと。

 さっきの三枚はいわば「まじめ」にお務めを果たしている鍾馗さんですが、直角に位置する隣のケースに並ぶ鍾馗絵では、鬼を崖から吊るしてたり、鬼同士で相撲を取らせたり、鍾馗さんイコール正義の味方とも言えないような絵も。
 その中から一枚。画面構成、鍾馗さんの姿勢、服の表現など、これは! と思った一枚です。

IMG_5466.jpg
・<<鬼を蹴り上げる鍾馗>> 明治4-22(1871-89)年 ゴールドマンコレクション

・猫ポインツも高いのよ! の巻。
 お師匠さんだった国芳ほどじゃない……にしても、猫いろんなところに登場してました。

 最初のセクション、「出会い-ゴールドマン コレクションの始まり」より、
IMG_5450.jpg
・<<鯰の船に乗る猫>> 明治4-12(1871-1879)年 ゴールドマンコレクション
 ひっくり返って船に見立てられた鯰の腹に、しんなりと腹這いになって運ばれていく着物姿の猫。猫は遊女をあらわすこともあるそうです。

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・<<鯰の引き物を引く猫たち>> 明治4-22(1871-89)年 ゴールドマンコレクション
 この猫たちは直立歩行で、体のバランスもまるで人間。

「第2章 躍動するいのち-動物たちの世界」
 一枚絵としてはこの猫が一番好きでした。
IMG_5456.jpg
・<<眠る猫に蝶>> 明治4-22(1871-89年) ゴールドマンコレクション
 輪郭線を使わず、ほんわりした猫のやわらかい毛を表現。香箱座りしてどんな夢を見てるのかな。 

20170323192326_IMG_0118.jpg
・『暁斎画談』 明治20(1887)年 ゴールドマンコレクション
 の、猫の見開き! 右側はかなりもっさーですね。

 ギャラリートークで、「あなたの一枚を紹介してください」という主旨の呼びかけがあったんですが、地獄太夫と一休さんか、それとも鬼を蹴り上げる鍾馗さんか。

 いや、思いがけない出会いの一枚を!
 あまり大きくない一枚(A4ぐらい? 作品一覧にサイズがない……)なのですが、この
20170323192451_IMG_0124.jpg
・左 <<雨中さぎ>> 制作年不祥 ゴールドマンコレクション
・右上 <<松に猿>> 明治17(1884)年 ゴールドマンコレクション
・右下 <<眠る猫>> 明治18-22(1885-89)年 ゴールドマンコレクション
を見たときに、
「あっ? えっ!?」
となりました(ちょっとぐらい声出てたかも)。

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 この<<雨中さぎ>>にものすごい見覚えが……。
 いまを去ることxx年前、めでたく定職に着くことが決まり、ささやかですが自分のスペースももらえるとなって、なにか飾ろう、と、いま思えばちょっと不思議なのですが、元町の酒井考古堂さんで版画を見て選んだのがまさにこの絵、だと思う。この雨の表現、黒と白のコントラスト、デザイン化された鷺の姿。
 誰の作かとか気にしてなかったし、記憶の彼方に仕舞ってあったのですが、今回の展覧会で思わぬ再会となりました。
 あれから何枚か絵画や版画を買いましたが(ほんとに「何枚か」ですけど)、絵はがきやポスターから一歩踏み出したものとしては、たぶんこの「雨中さぎ」がわたしの最初の一枚だったんだろうな。

・・・・・・・・・・
<開催概要>
開催期間:2017/2/23(木)-4/16(日)  ※会期中無休
開館時間:10:00-19:00(入館は18:30まで)毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
主催:Bunkamura、フジテレビジョン、東京新聞
協賛・協力等:
[協賛]花王、わかさ生活、チクブパッケージシステム
[後援]ニッポン放送、ブリティッシュ・カウンシル、日仏会館フランス事務所
[協力]日本航空、さとふる
お問合せ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
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* category: 展覧会

『オルセーのナビ派』展@三菱一号館美術館 ブロガー内覧会に行ってきました 

2017.02.17
Fri
12:14

 とうとう開催! 日本初、いや世界でもなかなか類を見ない、ナビ派の全貌を紹介する企画展が三菱一号館美術館で5月21日まで開催中です。わたしはナビ派大好きで、展覧会企画に関係する仕事をしてる友人に五年前ぐらいに「やってほしいなー」なんて言ってみたこともあるので余計に嬉しい(「なかなか難しい……」という返事でした)。

 2月9日(木)に開催されたブロガー内覧会にありがたいことに当選し(かなり倍率高かったとのこと)、喜んで行ってきました。関係者のみなさま、すばらしい機会を与えてくださりありがとうございました。

 もちろんまた行くつもりです。みなさまにもお薦めです! 装飾美術としての側面も強く、家具などとの親和性も高いナビ派は、暖炉なども活かした展示室を持つ三菱一号館美術館にはよく似合っています。オルセーからは油彩約70点、素描約10点などが来日。

 →三菱一号館美術館による展覧会ページはこちら
 オルセー美術館公式サイトの英語ページトップはこちらです。  
 ついでに、Google Arts & Culture上の「ナビ派」はこちら
  
 
DSC_4877.jpg
 まずはチラシと、展覧会カタログ。どちらもボナールの絵が使われています。
 今回の展覧会にもたくさん来ていたのですが、著作権の問題があるのでSNSにアップするのは控えたほうがいいというアドバイスがあり……興味をもたれたかたは、ぜひ上で紹介した展覧会サイトなどでごらんください。もちろん、美術館に行ってみる! のが一番ですが♪

 IMG_4786.jpg
 カタログ表紙は充実の二種。じつは赤はこの展覧会実現に多大な協力をしてくださったオルセーおよびオランジュリー美術館の総裁ギ・コジュヴァル氏おすすめだったかな。ヴュイヤールの<エッセル家旧蔵の朝食>を使用した限定部数カタログです(でもわたしは緑が好き&ボナール好きなので緑買ってしまいましたが)。

 それでは、展示についてちょっとご紹介します。
*会場内の画像は主催者の特別の許可を得て撮影したものです。

IMG_4799.jpg
・ポール・セリュジエ<ナビに扮したポール・ランソン> 
 1890年 油彩/カンバス
 オルセー美術館蔵

「ナビ」Nabiというのは、ヘブライ語で「預言者」という意味。だからこの絵のなかのランソン(ナビ派メンバーのひとり)も、五芒星をかたどった杖や異教的雰囲気のガウンなど、エキゾチックで神秘的な格好(コスプレ的な♪)をしています。でもなにを「預言」するの?

↑三菱一号館美術館で配布中の見どころガイドから引用してみます。
「ナビ派は19世紀末のパリで、ゴーガンの美学から影響を受けて結成された、前衛的な若き芸術家グループです。『ナビ』とはヘブライ語で『預言者』を意味し、彼らは自らを新たな美の『預言者』と称したのでした。ナビ派の代表的な作家には、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジェ、ランソンなどがあげられ、当館で2014年に展覧会を開催したヴァロットンもその1人です」

 そうなのです、ナビ派の成り立ちにはあのゴーガン(あの、っていうのは、昨年『ゴッホとゴーギャン』展で突然、雷に打たれたように、「あっ、わたしゴーギャン好きだった!」と気づいたので。タヒチ以前のゴーガンが好きです)が深く関わっていたのです。
 だから第一室にはゴーガンの絵も展示されています。

IMG_4760.jpg
・ポール・ゴーガン<<<黄色いキリスト>>のある自画像>
 1890-91年 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

IMG_4761.jpg
・ポール・ゴーガン<扇のある静物>
 1899年頃 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

 ゴーガンとともに総合主義を確立した、エミール・べルナールの作品も展示中。
IMG_4764.jpg
・エミール・べルナール<ブルターニュの女性たち>
 1888年頃 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

 わたしにとってもっとも印象深いのは、モーリス・ドニのこの作品。

IMG_4776.jpg
・モーリス・ドニ<ミューズたち>
 1893年 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

 オルセーに初めて行ったのは、1980年代末なんじゃないかと思います。パリに二度目に行ったとき。
 ルドンの絵が見たくて行ったのですが、そのすぐ近くの展示室にあったのがこの作品。で、これはわたしの記憶ではそうなっている、というだけで、まあ夢かもしれないのですが、この絵の樹木を意識した柱(という装飾)がすぐ近くにあって、おもしろい展示だなあと思ったのでした。それから、今回も来ているヴァロットンの<ボール>がすごく好きで、この二枚は絵はがきを買ったのを覚えています。

 自分にとってナビ派が〔けっこうメジャー〕だったのは、国立西洋美術館のおかげもあります。西洋美術館のウェブサイトで作品検索をしてみると、ボナールが3点、ドニが49点(!)、セリュジェ2点、ランソン1点、マイヨール9点(彫刻が中心)を収蔵しています。今回のギャラリートークでも、松方コレクションの松方さんが[現代画家]としてドニを多く買ったこと、そして現在三菱一号館美術館の館長をつとめる高橋さんも、西洋美術館在職中にナビ派の作品を購入したとも話しておられました。
 
 さらに、ここでは紹介できないのが残念なんですが、猫ポイントの高い画家としてボナールが好きなんですねー。最初にあげてあるチラシに使われている<格子柄のブラウス>では女性が白黒の猫をがっしり抱いているし、その名も<猫と女性>という、白猫がみょーんと伸びてる絵も今回展示されています。

 けれどもナビ派は、本場フランスでも最近やっと再評価されつつあるそうです。その先頭に立っているのがオルセーの館長を2008年から務めるコジュヴァル館長 で、専門はヴュイヤール。オルセーのコレクションも増やし、ナッシュビル(USA)の大富豪が所蔵していた600~700点のナビ派作品をオルセーに寄贈させた立役者でもあり、今年3月の任期満了退任後は、新設のナビ派センターに異動されるとのこと。

 展覧会は6部構成です。

1 ゴーガンの革命

2 庭の女性たち

 カタログp.53から引用します。
「女性と自然の組み合わせは、19世紀末の象徴主義の主要なテーマの一つであった。ドニやボナールの作品に見られる、女性の身体のラインに巻きつくような植物の表現は、ある特定の風景ではなく、想像上の庭園や様式化された公園を描き出している」

 このセクションのハイライトは、セクション名ともなったボナールの連作<庭の女性たち>でしょう。女性・植物・さらに猫や犬も登場する四枚の装飾パネルは、展覧会サイトの「みどころ」で見ることもできます。
 また、カタログ(緑)に使用された<黄昏(クロッケーの試合)>もこのセクションに。「格子模様の衣服の平坦さと画面の装飾性も特筆すべきであろう」(カタログp.65)という指摘もありますが、カタログ表紙でちょうど中心に配置されているのでご確認いただければ。
 わりあい控え目サイズの多いナビ派ですが、<庭の女性たち>も<黄昏>もかなり大きく(<黄昏>は130.5X162.2cm)、庭園の緑に包まれるような感興も味わうことができて、ぜひ実物の前に立ってもう一度見たいなと思っています。

 ここでは、ドニの作品を二枚。

IMG_4769.jpg
・モーリス・ドニ<9月の宵、若い娘の寝室装飾のためのパネル>
 1891年 油彩/カンヴァス 
 オルセー美術館蔵

IMG_4770.jpg
・モーリス・ドニ<10月の宵、若い娘の寝室装飾のためのパネル>
 1891年 油彩/カンヴァス 
 オルセー美術館蔵

 さらにマイヨール。
IMG_4771.jpg
・アリスティド・マイヨール<女性の横顔>
1896年頃 油彩/カンヴァス 
 オルセー美術館蔵
 あまりものを多く配置せず、空間を活かした作品で目立っていました。

3 親密さの詩情
<親密さ>、アンティミスムってナビ派のキーワードのひとつ。このセクションについて、カタログp.73から引用します。
「その初期の展覧会以来、ナビ派は、ある私的な世界をまるで覗き見ているかのように描いた、室内の上掲の優美さと力強さによって評価をえた。登場人物たちの間の緊張感は、画面構成の工夫や光と影の対比によって軽妙に表現されている」
 
 このセクションは、かつて三菱一号館美術館で展覧会が開催されたヴァロットンの作品の存在感が強くなっています。
 で、じつはけっこう恐い。というか不穏。
 うまく写真が撮れなかったのですが、ヴァロットンの<室内、戸棚を探る青い服の女性>は、水色に近い青の寝間着を着た女性の後ろ姿が中心要素なのですが、寝起きなのか髪は乱れているし、戸棚の下のほうを見ているのか頭が斜め下に向けて落ちているし、なにか幽霊めいた雰囲気がある。戸棚のなかでなにを「探」っているの? 

 高橋館長のギャラリートークでとくに心に残ったのは、ナビ派の〔ある種の二重性〕でした。ナビ派はかわいい感じがするけれども(じっさい、高橋さんは学芸員の杉山さんと共著で『かわいいナビ派』という本を上梓されてますが)、その日常性やかわいさの裏にあやしいかげがあると。ヴァロットンの<ボール>の女の子を追いかけているかのような木の影は、自然ならばあんな形にはならないし、ほかの絵でもわけのわからない影がついていたりもする。ボナールの裸婦画<ベッドでまどろむ女(ものうげな女)>もそうした作品のひとつとのこと。

4 心のうちの言葉
 肖像画を中心としたセクション。
 
IMG_4777.jpg
・エドゥアール・ヴュイヤール<八角形の自画像>
 1890年頃 油彩/厚紙
 オルセー美術館蔵

 先鋭的!
 わたしはフォービスムや表現主義も好きなのですが、ここでつよく「つながってる!」と思いました。しかもカタログによると、
「八角形をしたこの珍しい自画像は、絵画を再現描写的な氏名から解放しようとした画家の意志を物語っている。形態と色彩を極度に純化したその急進性は、ゴーガンやファン・ゴッホに匹敵するのみならず、フォーヴの画家たちの大胆さを15年も先取りしている」(p.97)

 この絵と同じ展示室に、おだやかだけれど真摯なドニの自画像も展示されています。
IMG_4778.jpg
・モーリス・ドニ<18歳の画家の肖像>
 1889年 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

(この色の構成、なんだかベルト・モリゾ<ゆりかご>を思い出したのですが、改めて見比べると特に似てなかった。カーテンと日差しかな)

 前述のボナールの猫登場絵もこちらです。大作<ブルジョワ家庭の午後>にも、右下にちょっとへんてこな形の-「あれっ、ジュリー・マネちゃんとこの猫?」って思った-猫がいますのでお好きな方は要チェックや。

5 子ども時代
 
 奥に見えているのは、
IMG_4787.jpg
・モーリス・ドニ<窓辺の母子像>
 1899年 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

 ドニは聖家族的な趣のある<メルリオ一家>を、去年見たカサットの<家族>と並べてみたい。奥に森へと続く道があるのが共通点。

 ヴュイヤールの装飾画連作
IMG_4792.jpg
・エドゥアール・ヴュイヤール<公園>より、左から
 <公園 戯れる少女たち> 1894年 油彩/カンヴァス
 <公園 質問> 1894年 油彩/カンヴァス
 <公園 子守> 1894年 デトランプ/カンヴァス
 <公園 会話> 1894年 デトランプ/カンヴァス

 ナタンソンの注文で描かれた連作のうち5点がオルセー収蔵で、今回来日。オルセーでは一線に並べて展示してあるけれども、もともとの意図に沿ったコ型の配置ができているのも、三菱一号館美術館という場所を活かした展示だそうです。
 
6 裏側の世界
 さきほどもギャラリートークから引用しましたが、ナビ派の作品の「ある種の二重性」、かわいさや日常性の裏に不安や違和感が潜む多義性がフィーチャーされたのがこの最後の展示室。
 今回の展覧会で、個人的には一番惹かれたセクションです。「かわいい」(猫含む)から好き、色彩が好きだからと思っていたナビ派ですが、こうしてさまざまな面から光を当てられると、「あっ、そうか。ルドンや象徴主義、それから表現主義、フォーブなど、ほかの〔好き〕といういう地続きだったんだ」と、すごく腑に落ちる体験をしました。

IMG_4802.jpg
・モーリス・ドニ
 上・<プシュケの物語 プシュケの誘拐(第2ヴァージョン)> 1909年 油彩/カンヴァス
 下段右・<プシュケの物語 プシュケと出会うアモル> 1907年 油彩/カンヴァス
 下段中央・<プシュケの物語 プシュケの好奇心> 1907年 油彩/カンヴァス
 下段左・<プシュケの物語 プシュケの誘拐> 1907年 油彩/カンヴァス
 すべてオルセー美術館蔵

IMG_4795.jpg
・エドゥアール・ヴュイヤール<ベッドにて>
 1891年 油彩/カンヴァス
 オルセー美術館蔵

 そして、「黒い」要素が全面に出てるこの二作が隣り合っているのもいいよね。
IMG_4798.jpg
 左・ジョルジュ・ラコンブ<存在> (部分)
   1894-96年 クルミに浅浮彫 オルセー美術館蔵
 右・ポール・ランソン<黒猫と魔女>
   1893年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵

 楽しく、わくわくし、ちょっとだけ不穏……すばらしい体験ができました。
 ぜひ再訪したいと思います。もちろん、いつか、ナビ派センターにも行きたい!
 
 
〔開催概要〕
『オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめき』
会期     2017年2月4日(土)~5月21日(日)
開館時間 10:00~18:00(祝日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は20:00まで)
       ※入館は閉館の30分前まで
休館日  月曜休館(但し、2017年3月20日、5月1日、15日は開館)
主催    三菱一号館美術館、読売新聞社、オルセー美術館
後援    在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)




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* category: 展覧会

2017年の展覧会(&観光) 

2017.01.09
Mon
19:58

・『ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展』Bunkamura ザ・ミュージアム(0619)
・『没後70年 北野恒富 なにわの美人図鑑』@あべのハルカス美術館(0617)
・『ライアン・ガンダー この翼は飛ぶためのものではない』および美術館の所蔵作品展(ガンダーがキュレーションした「かつてない素晴らしい物語」@国立国際美術館(0617)

・『19世紀パリ時間旅行』@練馬区美術館(0526)
・『ランス美術館展』@損保ジャパン日本興亜美術館(0526)
・『アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国』@東京ステーションギャラリー(0509)
・『オルセーのナビ派』@三菱一号館美術館(0509) 再訪。こんどはイヤホンガイドも借りてゆっくり。この前にギンザシックスに行き、やよいちゃんのオブジェとかも見た。
・『YCC Temporary 大巻伸嗣』@YCC(0508)

・『大英自然史博物館展』@国立自然博物館(0430)
・『ファッションとアート 麗しき東西交流』ブロガー内覧会@横浜美術館(0422)
・『ミュシャ展』@国立新美術館(0421)
・『草間彌生展「わが永遠の魂」』@国立新美術館(0421)
・『絵巻マニア列伝』@サントリー美術館(0421)

・Chiesa dei Santi Giovanni e Paolo
・とにかくムラーノ島。教会ひとつだけ見る。
・常設およびWilliam Merritt Chase: a Painter between New York and Venice@Ca' Pesaro
・常設およびSERENISSIME TRAME – TAPPETI DALLA COLLEZIONE ZALESKI E DIPINTI DEL RINASCIMENTO@Galleria Georgio Franchetti alla Ca'D'oro
・ウォーキングツアーの途中でジェズイーティ教会Chiesa di Santa Maria Assunta detta I Gesuiti
・ゲットーあたり散歩、その後Domingo de Ramosの祭礼を見る
・(バーカロツアー)(0408)
・カ・レッツォーニコ宮(ヴェネツィア18世紀博物館) (Ca'Rezzonico (Museo del Settecento Veneziano))
・カルミニ大信徒会 (Scuola Grande dei Carmini) Tiepoloたくさん
・Basilica di Santa Maria Gloriosa dei Frari (ティツィアーノの聖母被昇天など)
・San Rocco大信徒会 (ティントレットたくさん)
・Il paradiso riconquistato. Trame d’oro e colore nella pittura di Michele Giambonoおよび常設。Bellini特集もあった@Gallerie dell'Accademia(0408)
・あいのりでゴンドラ(0407)
・常設および Rita Kernn-Larsen. Surrealist Paintings@Pggy Guggenheim Colletcion (0407)
・Itinerari Segreti@Palazzo Ducale (0407)
・JHERONIMUS BOSCH E VENEZIA@Palazzo Ducale(0407)

・特別展『雪村-奇想の誕生-』東京藝術大学大学美術館(0327) 開会式および内覧、レセプション
・『エール蔵王 島川記念館所蔵 秘蔵の名品 明治から昭和の日本画と洋画 絵画の潮流』@そごう美術館(0324)
・『これぞ暁斎!世界が認めたその画力』@Bunkamuraザ・ミュージアム(0323) ブロガー内覧会
・『N.S.ハルシャ展-チャーミングな旅』@森美術館(0323)
・『大エルミタージュ展』@森アーツセンターギャラリー(0323)
・『DAVID BOWIE is /デヴィッド・ボウイ大回顧展』@寺田倉庫G1ビル(天王洲)(0317)
・『日本画の教科書 東京編』@山種美術館(0317) 
・『茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術』、および常設@国立近代美術館(0317)
・『ティツィアーノとヴェネツィア派展』@東京都美術館(0310)
・『パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右』@東京ステーションギャラリー(0310)
*その前にKITTE東京をけっこうちゃんと歩く。

・バスでだらだら京都駅へ行き、すこし買い物して帰途に。3月5日
・歩いて岡崎へ(途中、直ちゃんへの漬け物なんかも買う)。京都国立近代美術館で、金曜日に見そびれた『endless 山田正亮の絵画』を鑑賞。すごい。ついでに常設もちょっとだけまた再訪。
・タクシーで920円? 二条のリッツカールトン京都へ。2時にバーショコラ予約。すこし早く着いた。お昼食べてなかったのでまずニース風サラダ。おいしい。まぐろも入ってる。お茶はダージリン。それからバーショコラでチュアオ。おなかがいっぱいで死にそうになる。
・ホテルから散歩がてら松原商店街に行き、まるきや製パン所に買い出し。帰って送る荷物とチェックアウトの支度、9時に出る。移動、セミナー。その後バスで下鴨神社の旧三井家下鴨別邸へ。二階で「京都伝統産業青年会展」200円もつけて、640円だったかな?

・シンポジウム後バス(延々と)で京都国立博物館へ。3月のみ土曜日も8時まで開館。常設展示を見学(ただし第一室彫刻はほぼ閉鎖)。お雛さまの展示など特集。
・ホテルから歩いてマリベル(カフェはまさにこの日から休止)で買い物、すぐ目の前のベルアメール京都別院の二階カフェでフルーツショコラパフェ、すぐ近くの大極殿本舗六角店栖園で琥珀流し、京都文化博物館別館の前田珈琲でロールサンドとコーヒー →シンポジウム

・京都東山花灯路(とうろ) 初日を歩く。知恩院で入場(0303)
・京都国立近代美術館 常設展示(特集展示:長谷川潔(0303)
・『ヨーロッパ名窯美麗革命!アール・ヌーヴォーの装飾磁器』@細見美術館(0303)
・聖護院(京の冬の旅 特別公開)(0303)
・金戒光明寺 西翁院(京の冬の旅 特別公開)(0303)
・紫雲山・くろ谷 金戒光明寺(京の冬の旅 特別公開)(0303)
・生誕300年記念 『伊藤若冲展 後期 』(本邦初公開 「鸚鵡牡丹図」他)@相国寺承天閣美術館(0303)
『ロベール・クートラス展 僕は小さな黄金の手を探す』および常設@アサヒビール大山崎山荘 (0303)

・杵築をちょっと走る。時間が足りない&雨降り出したのでだいたい車内から古い街並みを見る@杵築(0222)
・かまど地獄、血の池地獄@別府(0222)
・artegio(アルテジオ)、湯布院ちょっと歩き(0221)
・OPAM常設展示&企画展『東西風景版画の出会い』・コレクション展『春を言祝ぐ』@大分県立美術館(0220)
・『河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性』@東京都庭園美術館(0215)
『オルセーのナビ派』ブロガー内覧会@三菱一号館美術館(0209)
・『マリメッコ展』@Bunkamura (0203)

・『篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN』および「横浜美術館コレクション展 2016年度第3期」(写真尽くし)@横浜美術館(0125)
・LaLa40周年記念原画展@そごう美術館(0113)
・常設展(「FUKUOKA アジアに生きた都市と人びと」。国宝の金印「漢委奴国王」含む)および企画展(1・見えないものを見る、2・鳥・酉・鶏、3・時代を映す銅鏡、4・異国と福岡)@福岡市博物館(0109)
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ジュリア・マーガレット・キャメロン展 ブロガー特別内覧会@三菱一号館美術館  

2016.08.02
Tue
00:05

 三菱一号館美術館(公式サイトはこちら)で9月19日まで開催中の 『From Life-写真に生命を吹き込んだ女性ジュリア・マーガレット・キャメロン展』。 美術館と古今東西の美術への深いあいにあふれるブログ「弐代目 青い日記帳」のtakさんがタッグを組んで開催されたブロガー特別内覧会に参加してきました。関係者のみなさま、すばらしい機会を与えてくださりありがとうございました。

 
 *このブログ記事に掲載した写真は、展覧会紹介記事に掲載するため特別の許可をえて撮影したものです。  

 ジュリア・マーガレット・キャメロン(1815 ~1879)。初めてきく名前でした。でも見に行こうとは思っていました。写真を見るのはわりと好きですし、19世紀後半~末も関心のある時代です。それに三菱一号館美術館には信頼があるしね。

 見応えのある、とても現代的な展覧会でした。いや、「現代」、写真の「現在」にまっすぐにつながる世界観を作ったひとりなのだそうです。キャメロンは。
 
 それはこの、展覧会チラシや入り口などのキービジュアルとなっている作品からもうかがえます。
IMG_9433.jpg 
・<<ベアトリーチェ>>1866年
 ベアトリーチェというとすぐダンテ『神曲』に結びついてしまうのですが、イメージはベアトリーチェ・チェンチだそうです。 キャプションから引きます。
「ポーズと衣紋、悲しげな表情は、くイド・レーニ作とされる絵画にもとづく。主題となるのは、性的虐待を行った父の殺害を企てて処刑された、16世紀のイタリア貴族ベアトリーチェ・チェンチである。『原画の憂いに満ちた甘美な表情』をやわらかく表現したと称賛される一方、『実在の人物をモデルに』歴史的な人物を撮影した点が嘲笑の対象となった」
 レーニ作のベアトリーチェやその物語については、こちらのブログ記事を読んでいただくといいでしょう。 

 展覧会公式サイトなどで大きい画像を見てください。プリントの色こそ「古さ」を感じさせますが、現代のひとでもあえてこういう色をだしたりモノクロで撮るひとがいくらでもいます。この写真を鑑賞するときに「むかしのものを見てる、という意識」「近づこうとする努力」はあまり必要ないのでは? 現代の「写真」では珍しくない、ソフトフォーカス、大写しの人物、物語性。

 公式サイトの「展覧会概要」には、
 1863年末に初めてカメラを手にしたジュリア・マーガレット・キャメロン(1815-1879)は、記録媒体にすぎなかった写真を、芸術にまで引き上げようと試みた、写真史上重要な人物です。
とあります。公式がおす〔みどころ〕は、

・1 写真を芸術へと高めた先駆者キャメロン。
・2 美しくも型破りな芸術表現。
・3 キャメロン生誕200周年記念の国際巡回展であり、日本初の回顧展。極めて貴重なヴィンテージ・プリントが一堂に。

 ブロガー内覧会の特別企画として、三菱一号館美術館の高橋館長あいさつ(開館前からキャメロン展をやりたいと考えていたことなど)、そして9月3日に大規模改装をへてリニューアルオープンする東京都写真美術館の三井学芸員のお話もうかがうことができました。

 三井さんのお話から。
・写真が初めて発表されたのは1839年8月12日。キャメロンが48歳にして初めてカメラを手にした1863年約25年前のこと。もちろん、カメラを持っているひと自体がとても珍しかった。そのうえ女性。
・キャメロンの父は東インド会社の上級社員、母はフランス貴族で、夫は(紅茶の)プランテーションの経営者(で20歳年上←かっこ内の情報はその後自分で調べた補足などです)。(キャメロンはセイロン生まれで、結婚後33歳までセイロンで過ごし、英国に移ると家族とともにワイト島に居を構えました。ワイト島というとヴィクトリア女王お気に入りの避暑地だし、もとなおこさんの『コルセットに翼』の主人公クリスティンが子ども時代を過ごした場所だーって、行ったこともないのになぜかなつかしく)イギリスでは妹がサロンを主催しキャメロンもそこに出入り。時代の芸術の先端に触れる環境にあった。
・キャメロンの時代の〔撮影〕方法-写真に引き延ばしや縮小という技術はなかった。すべて1:1。カメラにシャッターはなく、外で撮影してISO 0.1~1。「動かない」ことへの要請は大きく、被写体に無理を強いることに。
・キャメロンは「小柄でがっしり」していたと言われる。当時の平均身長がいまの日本人ぐらい。子どもは6人(+養子もいた)。

 さて、作品を見ていきましょう。キャメロンが追求した三つの主題群に、
・肖像
・聖母像
・絵画的効果を目指す幻想主題
があるそうです(展覧会公式より)。

IMG_9395.jpg 
 左から、
・<<レディ・アデレイド・タルボット>>1865年
・<<レディ・アデレイド・タルボット>>1865年
・<<沈思の人>>1865年 この作品のなかでレディ・アデレイド・タルボットはミルトンの詩作品『沈思の人』にあらわれる悲哀のひとの擬人化に扮しているとのこと。 

 この右にあった<<94歳の女性の肖像、72回目の結婚記念日>>1865年、もすごく好きなのですが、一点どりNGなのでうまく紹介できないな…。

 キャメロンは家族や使用人、友人などをモデルにたくさんの写真を撮るのですが、初期から「〇〇風」のしつらえをした作品が見られますね。

IMG_9419.jpg
・<<エルコ卿夫人-ダンテ風のヴィジョン>>1865年


IMG_9426.jpg
 家族を写した作品群です。
・<<ハーディング・ヘイ・キャメロン>>1864年(左)
・<<チャーターハウスのヘンリー・ハーシェル・ヘイ・キャメロン(チャーターハウス校生徒)>>1864年(右上)
・<<孫アーチー、息子ユージンの子、1863年5月23日バルバドス生まれ、2歳3カ月>>1865年(右下)

IMG_9405.jpg
・<<巫女-ミケランジェロ風に>>1864年
 システィナ礼拝堂の『天地創造』を飾る「エリュトライの巫女」のフレスコ画から(わたしは「デルフォイの巫女」と「リビアの巫女」が好き)。キャメロンの親しい友人でありワイト島での隣人でもあったアルフレッド・テニスンの自宅に複製原画が飾ってあったそうです。
 キャメロンは芸術的な写真をつくりだすためにルネサンス期の絵画を発想の源とした-というのは上のキャプションにある一文。
 これに対し、「厳しい批評家たちは、真実を写すものとして考えられていた写真を、想像上の主題を描写するために用いたとして、キャメロンを攻撃」したとのことです。
 ですが、写真を撮り始めて二年もたたないうちにサウス・ケンジントン博物館(ヴィクトリア&アルバートの前身)が114点のキャメロン作品を買い上げ、一定の評価を受けます。

 
IMG_9418.jpg
・<<ミューズの囁き>>1865年
・<<サッフォー>>1865年

 第二の主題群「聖母」からは、連作<<精霊の実>>1864年を。
IMG_9428.jpg




IMG_9431.jpg
・<<ヤコブとラケル>>1864年
 構図と、ふたりのあいだに流れる空気が好きな一枚。
 聖書から。 ですよね? 確認のため「創世記」を読み返して、ルツ(とボアズ)とまちがえて覚えてたことに気づきました。よかった。ヤコブはラケルに一目惚れし、結婚の許しを得るために七年間ラケルの父のもとで働く。ところが許されての結婚でヤコブのもとにやってきた(ヤコブは騙された)のはラケルの姉レア…。



IMG_9441.jpg
・<<サッフォー>>1866年
・<<アドリアーナ>>1865年


IMG_9444.jpg
・<<ハーバート・ダックワース夫人>>1872年
(下の写真参照)

IMG_9453.jpg
・(手前)<<ジュリア・ジャクスン>>1867年
・(奥)<<ハーバート・ダックワース夫人>>1872年
 同一人物を撮った二枚。キャメロンの「最愛の姪」で名付け子。

 キャメロンは女性を正面から撮ることはあまりなかったというけれど、それだけにこの手前の写真はインパクト大でした。ほどいた髪といい、デューラーの<<1500年の自画像>>を思い出したり。この手前のジュリアはぜひ会場で見ていただきたい、対峙していただきたい一枚です。
  奥の<<ハーバート・ダックワース夫人>>では結婚3年にして夫を亡くしたあとのジュリアです。ジュリアはその後再婚。その結婚で生まれた娘がヴァージニア・ウルフです。


IMG_9449.jpg
・<<ヒュパティア>>1868年

IMG_9447.jpg
・<<チャールズ・ダーウィン>>1868年(1875年印刷、カーボン・プリント)

 この展覧会でのおもしろい試みその1。
〔失敗は成功だった〕と題された第Ⅳ部からも作品を。

 キャメロンは、通常であれば技術的な欠陥と見なされかねない不規則な出来ばえを進んで採り入れて、独自の表現を発展させました。
というのが、このセクション紹介の冒頭。 

IMG_9467.jpg
・<<ホサナ(神を讃えよ)>>1865年
・<<ホサナ(神を称えよ)>>1865年
・<<シャーロット・ノートン>>1864~66年

 それから、他の写真家たちとの〔対話〕を試みていることも見どころのひとつです。
 同時代のさまざまな写真(写真は「記録」のためのものという概念から遠いキャメロンの作品の特異性がよくわかる)、そしてあとの時代の作家の作品など。
 最後の展示室にはスティーグリッツがオキーフを撮った連作などもありました。また、これだけは撮影不可だったのですが、サリー・マンの1985年の作品<<肉親>>も印象に残ります。

IMG_9469.jpg
・アルフレッド・スティーグリッツ <<アメリカの芸術家ジョージア・オキーフの肖像>>1~3


From Life - 写真に生命を吹き込んだ女性
ジュリア・マーガレット・キャメロン展

開館時間:10:00~18:00(金曜、第二水曜、会期最終週の平日は20時まで)
     *入場は閉館の30分前まで
休館日 :月曜休館(ただし、祝日と9月12日 は開館)
主催  :ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館、三菱一号館美術館、テレビ朝日
後援  :ブリティッシュ・カウンシル
協賛  :DNP、資生堂
運営協力:キュレイターズ
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)  




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