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* thread: 美術館・博物館 展示めぐり。  * genre: 学問・文化・芸術

* category: 展覧会

バルテュスナイト☆@東京都美術館(1) 

2014.05.02
Fri
09:23

 日本では三回目、没後初めてのバルテュスの回顧展が東京都美術館で6月22日まで開催中です。この後、京都に巡回予定。オープニングから一週間ほど経った4月28日、ブログ・ツイッター・FBなどで情報発進できるひとを対象とした「バルテュスナイト☆」(ほんとに☆ついてたよ)が開催されました。関係者のみなさま、すばらしい機会を与えていただきありがとうございました。

*会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
  
 L1021250.jpg

 バルテュスを意識しはじめたのはいつだったかな、覚えてない。
 名前だけだったら、知ったのはたぶん兄であるピエール・クロソフスキーのほうが先です。『ロベルトは今夜』とか『バフォメット』って、なんだか惹かれるタイトルでした。とはいうものの、読んだとは思うけど内容覚えてない…。でも「弟は画家のバルテュス」というのが、そこで頭の隅っこに植えつけられたんじゃないかな。

 バルテュスその人の作品としては、大好きなティッセン=ボルネミッサ美術館(@マドリッド)の常設展示室にある「トランプの勝負」(⇒美術館サイトでの紹介リンク)が大きいのは間違いない。回数だけで言えばティッセンには10回以上行っているからね。
 
 あと、いつも和服姿がうつくしい節子夫人が、ヘアサロンで眺める『家庭画報』のスターのひとりだったから(調べてみたら連載してたんだ。そして本になってる)いろいろと情報だけは入ってきたのかもしれません。
 それにバルテュスは猫げぼく…いや、本人曰く「猫の王」なんだよね。

 というわけで、うちには新潮とんぼの本『バルテュスの優雅な生活』が前からあり、今回改めてページを繰ってみました。表紙を飾る「美しい日々」をはじめ、この本で紹介されている代表作の多くがいま東京に揃ってるんですね。

〔まずはミニレクチャー〕
・日本での展覧会はこれで3回目。1984年の京都、1993年の東京ステーションギャラリー、そして今回は没後はじめての大規模回顧展。初期から晩年まで編年体で構成。
 展示作品は油彩50枚ほど、素描50枚ほど。また、ロシニエールのアトリエ再現イメージや、画家の愛用品展示などもある。

・同時代を生き、バルテュスの作品を所持もしていたピカソは彼を「20世紀最後の巨匠」と評したことがある。つまり、古典美術の継承者としてバルテュスを認めていたということ。
 バルテュスは独学で絵を学び、プッサン、ピエロ・デ・ラ・フランチェスカ、クールベ、ドラクロワなどをよく模写していた。芸術の流れも強く意識してはいたが、個別のismに身を寄せることはなかった。

・一方、東洋への関心も初期から強く持ち続けていた。とくに後期は浮世絵や山水画を取り入れたりしている。

・少女というモチーフ
 最初にテレーズという少女を描いて以来(今回のアイコンとして使われている「夢見るテレーズ」のモデルでもある)、生涯にわたり〔完璧な美の象徴〕として少女を描き続けた。少女はこどもとおとなのあわい。精神的にも肉体的にも、見るたびに変化していく、危うくも不安定な存在。その変化を見届けつつ、たとえばテレーズの場合は9年ほどモデルとして描いていた。
 挑発的表現もよくあると言われるが、バルテュスは〔1934年の最初の個展時以外、ひとを驚かそうとしたり衆目を集めようという意図で少女を描いたことはない〕と発言している。

・猫
 自分の分身として愛していた。
「人に媚びない優雅さが好き」「特別な関係」。
 亡くなるまで猫たちと暮らしていた。

・アトリエはほぼ原寸で再現した。画材などは実際にバルテュスが使っていたもの。絵を描くことを「祈りのようなもの」と言っていたバルテュスにとって、創作の場は聖域であり、他人はなかなか入ることを許されなかった。
 大きく窓が切ってあるのは、バルテュスが自然光にこだわっていたため。
 光、もバルテュスのキーワードのひとつ。とくに後半、光の具現化にこだわって作品をつくりあげていく。

・バルテュスの作品は個人所蔵が多く、世界中に散らばっているため、この規模の展覧会を開催することはできたのは節子夫人の全面的協力あってこそ。

〔展覧会グッズのご紹介〕
 珍しいな? と思ったら、今回特別にルブタンが作ったスリッパを紹介していました。
L1021248.jpg
 モデルとなったのは節子夫人がバルテュスに作ったスリッパ。このスリッパの写真が『バルテュスの優雅な生活』でも紹介されてます。

〔節子夫人フォトセッション〕
 これもちょっとびっくりした。
 ご挨拶のあと写真OK! でした。

・・・・・・
 ここまでで約30分。
 19時ぐらいからは一時間以上ゆっくり鑑賞の時間がありました。
 イヤホンガイドもお借りして(特別に無料だった)、さあまいりましょう。
 中のようすは(2)に続きます。
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この記事に対するコメント

初めまして、私もバルテュスナイト☆ に参加しました。ほんとに、☆マークはいったいなんなんでしょうね。

ミニレクチャーの内容をきれいにまとめていただきありがとうございます。とても参考になります。内容に関する内容も楽しみです、またお邪魔させていただければと思います。
【2014/05/02 10:40】URL | 豆ジャム #WGv/JGO2 *編集*

豆ジャムさま

こんにちは。
ご来訪&コメントありがとうございました!
お返事が遅くなり失礼しました。

バルテュスナイト☆、充実していましたね。
月曜日の夜で参加者もそれほど多くなく、とてもぜいたくな時間でした。

記事にはうまく書けなかったのですが、一回目の展覧会に出した数枚以外は
わざと衆目を引こうと思って描いた絵などない、というのと、
実際の少女たちのポーズはどう(自分のなかで)折り合いつけたらいいかなあ、など、
やっぱりバルテュスは謎のままでした。でも好きです。

ブログへのリンクありがとうございました。
質問された方でしたか!
【2014/05/06 20:51】URL | かんべえ #SqoPBuKQ *編集*
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