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* category: 展覧会

忘却の海へ漕ぎだす@横浜トリエンナーレ2014・横浜美術館(1) 

2014.08.10
Sun
22:08

 1日にオープンした横浜トリエンナーレ2014。初めて開催されるという夜間特別鑑賞会に参加してきました。関係者のみなさま、ありがとうございました。
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 参加者に配布されたセット。なぜかひょうちゃんサブレ。エコバッグのなかには各種チラシ、プレスリリース、そしてヨコトリ2014招待券まで。そう、御存じの方も多いとは思いますが、会場はここ横浜美術館と新港ピアの二ヶ所です。今回の特別鑑賞会は横浜美術館だけが対象となったので、後日新港ピアにもどうぞ、ということでした。

 夜間特別鑑賞会は午後6時半~7時のレクチャーと、その後~8時半までの自由鑑賞(イヤホンガイドも無料で貸与)でした。というわけで夕方、かなり強い風に吹かれながら横浜美術館へ。
 前回(2011年)はウーゴ・ロンディーネのユーモラスな像が立ち並んでいた美術館前に、今度は低床トレーラーが停まっています。
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 ヴィム・デルボア「低床トレーラー」(2007)
 後から撮ってみました。もちろん乗っちゃだめだし、触るのも禁止です。錆びてる感じ伝わるかな。それから、細部がなんだか装飾的なようすも。
 レクチャーでキュレトリアルヘッドの天野さんが紹介してくださったエピソード。
 ⇒これはチェコで作り、アントワープから船便で運んできた。近年、美術品は航空輸送が一般的だが、今回は時間の経過や海を渡ってくることで錆びることも制作意図に含まれている。

 この「低床トレーラー」と、ギムホンソック「熊のような構造物-629」(マークイズみなとみらいの地下に展示)は〔アンモニュメンタルなモニュメント〕、そして横浜美術館ロビー中央にそびえたつガラス張りの大きなマイケル・ランディ「アート・ビン」(ビンというのはごみ箱、というような意味)は〔世界の中心には何がある?〕というセクションとして、この展覧会の〔序章〕を構成します。

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 この〔ビン〕にはわたしたちもアートのゴミ、を投棄可能だそうです。原材料などの制約はありますし、事前申込制ではありますが。

 今回のアーティスティック・ディレクターは森村泰昌。 みずからが設定した〔世界の中心には何がある?〕に対する森村の答は、
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「忘却の海がある」というもの。そうすると、「アート・ビン」を横浜美術館グランドギャラリーの中心に据えることはかなり示唆的だな。

 今回のトリエンナーレのテーマは、発表された時点からわたしには興味深いものでありました。それは「華氏451の芸術」、つまりレイ・ブラッドベリ『華氏451度』Fahrenheit 451(1953)に言及していたから。
 ブラッドベリは中学(~高校)の読書体験のなかで大きな位置を占める作家のひとりです。 当時はお気に入りの文庫本には特別なカバーをかけ、背表紙に自分でタイトルも書いて置いていたのですが、『火星年代記』(一冊だけ、と言われたらやっぱりこれをあげるな。別格は『たんぽぽのお酒』)、『刺青の男』、『太陽の黄金の林檎』、『ウは宇宙船のウ』、『10月はたそがれの国』、『何かが道をやってくる』…いまもちゃんと書庫に揃っています。
 のわりに長編『華氏451度』をちゃんと読んだのは大人になってからでした。そして新訳が出て帯にちょっと控え目にヨコトリのことも書いてあったので買ってみました。

 華氏451度というのは、
「この温度で書物の紙は引火し、そして燃える」(伊藤典夫による新訳p.7)
温度だそうです。
 じゃあ華氏451の芸術ってなんだろう? 自然発火する芸術。燃えて、そしてあとかたもなくなるのかな。

 私達はなにかたいせつな忘れものをしてはいないだろうか。
 人生のうっかりした忘れもの、現代という時代の特殊な忘れもの、人類の恒常的な忘れもの。
 ヨコハマトリエンナーレ2014は、それら様々な忘れものに思いを馳せる「忘却めぐりの旅物語」である。
 序章と11の挿話からなる心の漂流記。いざ、「忘却の海」へ。


 とは、「展覧会概要」の一部であり(全体はこちら)、配布されたパンフレットに抜き出してあった文です。

 あんまり細かく紹介しないほうがいいんじゃないかと思いつつ、あと1エントリ続きます。
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