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* category: 展覧会

宮川香山展@サントリー美術館に行こう 

2016.03.16
Wed
13:52

「眞葛(まくず)香山」こと初代宮川香山の大規模な展覧会『没後100年 宮川香山展』が4月17日までサントリー美術館で開催中です。→サントリー美術館ウェブサイト

 宮川香山については、このブログでも何回かとりあげてきました。検索してみたらけっこう関連エントリがあるので、よろしかったら右上から検索をどうぞ。
 マイ・ファースト・香山はなにかないつかな? と思ったら、2008年のこと。まず『美の巨人たち』で[渡蟹水盤]を見て興味を持ち、帝室技芸員-真葛香山』を通販で買い、『実物は神奈川県立歴史博物館で開催された、神奈川開港・開国150周年メモリアルイベント 横浜開港150周年記念『「横浜・東京-明治の輸出陶磁器』展で実作を初めて見たようです(ブログ書いといてよかった)。
 それから〔どう考えても民家〕だった宮川香山記念館に行き、ポートサイド地区に移転してからのミュージアムに行き…

 というわけで、今回の大回顧展につながります。

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 今年は香山展以外にも鈴木其一があるし、と、友の会に初めて入会しました。これはお得でおすすめです!
・この写真のような友の会ニュースが送られてくる
・展覧会を見たあとで入会したら、その日のチケット代を返却してくれた。
・有効期間は、いつでも何度でも自分+ひとりが無料
・友の会の鑑賞日があり、その際には学芸員トークなども

 階が違うふたつの展示スペースと、それをつなぐ階段&階段下展示スペースそしてビデオコーナーというサントリー美術館の構成がぴたりとはまった展覧会でした。
・展示は四階スタート。第一章「京都、虫明(むしあげ)そして横浜へ」を経て第二章「高浮彫の世界」(もちろんキービジュアルの猫ごろりん水指はこちらに)
・階段をおりていくと、すぐ下のスペースは本展覧会特別の撮影OKスペース。高浮彫です。
・ビデオ上映スペース。
・右折し、三階の展示スペースへ。こちらは第三章「華麗な釉下彩・釉彩の展開」で、がらっと趣を変えた世界のなかに身を置くことができるのです。四階で「わあっ」と瞠目し、三階で「ふーっ」とため息をつきしみじみと包まれる感じでした。
 高浮彫のすごさはもちろんですが、後期の釉下彩をたっぷり見れたのが思わぬ収穫でした。釉薬の「下」に彩りをしのばせることで、けむるような、透かし彫りのような絶妙な色合いがあるのです。高浮彫は茶系の印象が強いのに対し、さまざまな色があらわれるのもいいですね。

 高浮彫の成立の背景に、貴重な金(きん)の海外流出につながらないように、あまり金を使わないものを。という考えもあったという説明を読み、なるほどなあと思いました。

 さきほど書いた、撮影OK作品の写真をちょっと。

・[高浮彫四窓遊蛙獅子鈕(つまみ)蓋付壺]
DSC_2480.jpg

DSC_2469.jpg

DSC_2481.jpg

・[高浮彫桜二群鳩大花瓶]
DSC_2477.jpg

 ひとまわり後、友の会会員対象鑑賞会(これもひとり同行OK!)に参加してみました。
・まず支配人あいさつ。二年前にこの展覧会の話がもちあがったときには香山のことを知らず、神奈川県立歴史博物館で本物を見て、見ただけで「すごい!」と思った。
*たしかに、詫び寂びの世界などだと「この黒いゆがんだのが、すごいものなの…?」的なのありますが、香山の高浮彫(たかうきぼり)などは「よくこんなのつけてちゃんと整形して焼き上がったなあ」というのがわかりますよね。

 それから、担当学芸員のやすこうちさん(昨年仁阿弥道八(にんあみどうはち)も担当)のお話になりました。
・横浜にやってきた香山。港にほど近い場所で作陶し輸出、国益につなげたいという心意気があった。
・バナーなどに使っている猫、実物では頭部は5センチぐらい。それを1メートルほどに拡大してもぼやけない細かい歯、舌、肉球の感じ、ほそーい毛並み…(耳のうらの血管もね!)、非常にリアリティと精彩がある。
・作品の〔見せどころ〕を作るのがうまい。この作品では鳥の羽を! など。
・四階のバナー六本は高浮彫の部分拡大をしてみました。
(釉下彩磁器もいくつか写真を投影しながら説明してくださったのですが、ジェネラライズしてここに簡単に記すのが難しいー)

 トーク後、もう一度展示室を歩いてみました。
 こんなにまとめて釉下彩のものを見るのが初めてなせいか、とくにこちらに惹かれます。
 最後のほうに展示されていた大作〔釉下彩白盛鶏図大花瓶〕。まっしろい鶏がふっくらと盛り上がっています。学芸員トークでも、「とても難しい技」が駆使されているとコメントがあったもの。

 ひとつだけ、これがあったらな。という作品がありました。
 このエントリ最初に載せたニュースに使われていたのとは別の、でも蟹がとまってる花瓶。香山遺作の、〔琅玕釉蟹付花瓶〕です。今回コレクションの多くを貸与してらっしゃる田邉哲人氏所有なのでこちらでも見れるかな、と思っていたのですが。美しい釉薬と、高浮彫の技を活かした蟹。画像はこちら、宮川香山 眞葛ミュージアムの「作品アルバム」最後で見ることができます。  
 
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